2017年1月15日日曜日

丹後半島 古社巡礼③ 2017.01.02

丹後半島三日目の朝 始発の丹海バス伊根経ヶ岬線に乗って降立った先は此処 浦島神社前バス停であります バス停の名前の通り此の場所に浦嶋神社(宇良神社)が鎮座し御祭神はもちろん浦島太郎その人であります まぁ実際はそのモデルとなった 瑞江の浦の嶋子でありますが 今日は与謝郡伊根町浦島神社から丹後半島北部海岸沿いをぐるりと反時計回りに丹海バスと徒歩で移動する旅です

浦嶋神社HP  ⇒  http://www.urashimajinja.org/



浦嶋神社(宇良神社)境内の様子 宮司さんが元旦祭の跡片付けをなさっておいででした
延長五年(927年)完成延喜式神名帳では宇良神社と記載されており 浦の嶋子が常世の国から帰還した天長2年(825年)に淳和天皇の勅命により筒川大明神と名付けられ創建されました
浦嶋子の伝説 
時は人皇21代雄略天皇の御代22年7月7日 当地の漁師浦の嶋子は沖に出て釣りをしていましたが、不思議なことに三日三晩一匹の魚も釣れませんでした。諦めて帰ろうと竿を上げるとそこに、五色の大きな亀が現れました。亀を眺めるうちに眠りについてしまった浦の嶋子が目覚めると、亀は美しい乙姫の姿に変っていました。二人は常世の国へ赴き楽しい日々を過ごしていましたが、里心のついた浦の嶋子は第53代淳和天皇の御代に故郷に帰ってきました。常世の国に赴いてから347年の月日が経過していました。
三日三晩釣りしてるとか一体何処の遠洋漁業でしょうか しかも竿かよっ
五色の亀ってのもなんかサイケ(死語)な世界ですね 催眠術を使ってくるとか何者かっ
乙姫ってのはどうやら東海竜王の娘らしいんですが 東海竜王ったらあの子猿の斉天大聖孫悟空に如意棒を騙し取られた『なさけない竜王様』のことっすね
常世の国ってのは伝説の蓬莱山らしいんですが 元旦に参拝した籠神社の御祭神=彦火明命様も籠船に乗って龍宮=常世の国へ行ってらしたようで いろいろ調べると若狭湾に冠島という無人島がありオオミズナギドリの繁殖地の為 国の天然記念物に指定されており立入禁止なのですが ここが龍宮=常世の国みたいっすね 彦火明命様をお祭りしているお社もあるようで 老人島(おいとしま)神社とお呼びされているようです
現世で金色の鯉が泳ぐ池にはおなじみの市杵嶋姫のお社がありお餅がお供えされておりました
御勤め中に失礼します 御本殿内部の様子
本殿中殿拝殿と全て国の登録有形文化財の指定がなされております
宮司さんに御朱印を頂きお忙しい中少しお話を伺いました
①元々この社殿鎮座地周辺以外は海で在ったらしい
②お社は水乃江里吉野宮とお呼びしている
③茅葺の本殿や社殿解体修理を2025年までに予定し御奉賛金をお願いしている
暦応二年(1339年)征夷大将軍足利尊氏も来社し奉納等行っており 地方氏神に留まらず多方面に厚く崇敬を集めています 当日も参拝のお客様多数ご家族連れだってお見えになられておりました
さて浦嶋神社前バス停10:57発丹海バスに乗車し次に向かった先は
直しても傾いだままの見っともない経ヶ岬バス停です どんなとこかってぇと
こーんな所っす 頂上の高さは不明ですが海面より140mの標高に経ヶ岬灯台があります 北風びゅーびゅー吹きまくるなかの山登りになりました
登り始めて20分後 午後の目的地京丹後市犬ヶ岬方面を望む
30分後到着しました 足元が落葉や枯枝で塞がりしかもぬかるんだ坂道で結構苦労しました
明治31年(1898年)12月25日竣工初点灯され その後一世紀以上の長きに渡り日本海を行き交う船舶の安全を守り続けています
経ヶ岬灯台より若狭湾遠景 冠島(蓬莱島=龍宮=常世の国)を望む どうやら夏の間だけ上陸が解禁され舞鶴市から渡船が出ているようです 孤立島ですから魚影が濃そうですね
のんびりパンなど齧りながら海や遠くの漁船等眺めていたらバスの時間が迫り大急ぎでバス停へ移動 13:00発の丹海バスで向かった次なる目的地は
京丹後市(旧丹後町)此代バス停 背景のお宅が古風ですがやけに豪華な作りですね 鯱なんでしょうかいっぱい乗ってます
集落に熊野権現様がお祀りされており参拝してまいりました
集落を抜け犬ヶ岬へ10分程歩くとこのような光景が広がっております
先ほどまで居た経ヶ岬を背景に手前に丹後松島と呼ばれている岩礁地帯と平海岸 途中の台地に見えている建物と構造物は 航空自衛隊経ヶ岬分屯基地であります
犬ヶ岬園地という駐車場やトイレの整備されている場所がありその建物の屋上より経ヶ岬遠望 右手のレーダー基地は標高451m岳山頂上に設けられている航空自衛隊防空レーダー群です
1975年12月完成 国道178号線犬ヶ岬トンネル 延長426mを徒歩で移動し犬ヶ岬の向こう側 丹後町筆石集落へ向かいますよ
犬ヶ岬の反対側の光景 台地の田畑と屏風岩 遠景に竹野漁港と竹野集落 そうです一昨日年末夕暮れにお参りした斎宮竹野神社が鎮座するのは画面の切れた左側の山陰でございます
もうすぐ丹後半島一周します
屏風岩に接近クローズアップ 切り立っております
真横まで近づきました 高さ13m 切り立った石英安山岩質の一枚岩が浸食により孤立して海岸に直立しています 倒れないんでしょうかっ
前略 崖の上より 
北風寒風が吹き荒ぼうが 誰にも知られず此の冬も 日本海の崖上で咲いてます
筆石集落に入りました 時計止まってますが 時も止まっているようでした 静かです
集落の外れ 台地と海の境目に集落の共同墓所がございました
供養の石仏とお地蔵様がいらっしゃるこの場所は実は5世紀中期築造の桝塚古墳といい 一辺が20m 高さが4mの方形をしています 後方は先ほど徒歩で横断した犬ヶ岬です
屏風岩の反対側へ回り込んでみましたが これ以上近づけませんでした
前略 崖の上より パート2
激風でまっすぐ立っていられません 崖下海面まで約20mあります 
衝動で心が震えます 
惑星力学による物理的圧力と表面液体との絶対温度差によってこれは短時間で確実に逝けるでしょう 手を伸ばせば其処に其れはあります
誘惑を振り払い竹野バス停まで歩いて来ました もう夕暮れ時ですが竹野集落歩いてみましょう
微妙な屋根のカーブ 雪落としを考えてのことでしょうか 日本海に向かって幾筋もの路地が並んでいます 地平に降りると迷路のようですがご安心を日本海を背にすれば帰ってこれます



16:36そろそろ通常撮影の限界に近づいてまいりました

明日は内陸の彼方此方ですので日本海も見納めです 竹野漁港で別れを告げます
丹海バス竹野バス停よりもう日暮れて風景も見定められないまま峰山駅へ
今夜は京丹後大宮泊です
丹後半島古社巡礼の旅 本日も長々とお付合いありがとうございます
次回は最終日の古社巡礼 京丹後市内並びに福知山市大江山の麓に鎮座する古のお社です

では次回更新まで暫しさらばっ

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